またTinderのアプリを開いた夜
前回の「性転換映画デート」からしばらく経ったある夜、懲りずにまたTinderをスワイプしていた。
「お前、何も学んでないやん」と言われればそれまでだが、まあ聞いてほしい。
そんな中、マッチングしたのが今回の主役。プロフィールには「秘書やってます」と書いてあった。
年上OL、しかも秘書。
大学生の僕には眩しすぎる存在だった。
メッセージのやり取りを経て、デートすることになった。場所は立川。
居酒屋に入って、最初はお互いぎこちなくビールを飲みながら話していた。彼女はしっかりした話し方をする人で、「あ、これが社会人か…」と大学生の僕はなぜか感動していた。
どういう流れだったか、正直よく覚えていない。
気づいたら「テキーラやろうよ」という話になっていた。
年上OLのほうから言い出したのか、僕が言い出したのか、もはや記憶が定かではない。ただひとつ言えることは、そこから先の記憶がどんどん薄くなっていくということだ。
テキーラを一杯、また一杯。乾杯するたびにグラスが空になる。
彼女はなかなか強かった。こちらはといえば、まだ飲み慣れていない時期。完全に場違いな戦場に迷い込んだ感じがした。
気づけば、浴びるように飲んでいた。
目覚めたら、立川のホテルだった。
気づいたら朝だった。
見知らぬ天井。漂う謎の臭い。
「あ、ここ、ホテルだ。」
ゆっくり状況を把握しようとした瞬間、悟った。
ベッドが、やばいことになっていた。
そして、隣を見た。
彼女が、僕のお腹の上で同じことをやらかしていた。
お互い無言だった。
しばらくして彼女が一言。
「…こんなことになるとは思わなかったけど。年下も、悪くないね。」
まったくその通りだと思った。
しょうもない話の、しょうもない結末
年上OL×大学生のTinderデートの行き着く先が、立川のホテルでのお互いゲロというのは、さすがに予想できなかった。
この体験が僕にひとつのことを教えてくれた。
年上の女性に対して、年下は不利だと思っていた。
でも違った。
「年下も、悪くないね。」
あの一言が、妙に頭に残っている。
年齢なんて関係ない。というか、むしろ年下であることが武器になることもあるんじゃないかと、ゲロまみれのホテルで悟った大学生の僕がいた。
テキーラ勝負は、するな。ただし、年下は諦めなくていい。何故か、自信がついた夜だった。
(次回も、しょうもない話は続く)

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